NPO法人日本ミソフォニア協会

日本語版 Amsterdam Misophonia Scale

Amsterdam Misophonia Scale（A-MISO-S）は、Schröder ら（2013）により開発された評価尺度です。

この評価尺度はミソフォニア（音嫌悪症）の重症度と症状のタイプについて評価するものです。一般的に，質問項目に対する評価は患者の報告によって決まります。ただし，最終的な評価は面接者の臨床的な判断に基づきます。先週からこの面接中を含めた一週間について，各項目が表す特徴を評定してください。得点は，週全体の中でそれぞれの項目が平均的に生じた回数を反映するものとします。

「ミソフォニックな音」とは，嫌悪感や怒りなどの感情を引き起こす音で，「トリガー音」と呼ばれることもあります。
最も強い苛立ちや怒り，嫌悪感を引き起こすミソフォニックな音を記入してください：

① どれくらいの時間がミソフォニックな音で占められていましたか。（ミソフォニックな音（に関する考え）はどれくらいの頻度で起こりましたか。）

② これらのミソフォニックな音は，どの程度あなたの社会生活や仕事（役割）を妨害しますか。（これらの音を理由に何かしないことはありますか。現在働いていない場合は，もし働いているとしたらどの程度そのパフォーマンスが影響を受けるのかについて判断してください。）

③ そのミソフォニックな音は，あなたにどの程度苦痛を生じさせますか。（ほとんどの場合，苦痛は苛立ちや怒り，嫌悪感と同じです。ミソフォニックな音によって引き起こされたと思われる感情のみを評価してください。（日常生活全般の苛立ちや他の状況に関連する苛立ちは評価しないでください。））

④ そのミソフォニックな音に抵抗するために，どれくらいの努力をしていますか。（どれくらいこれらの音を無視しようとしたり，注意を音から逸らそうとしますか。実際に思考や音をコントロールすることに成功したか，失敗したかにかかわらず，抵抗するために行った努力のみを評価してください。）

⑤ そのミソフォニックな音をどれくらいコントロールできますか。（ミソフォニックな音について考えることを止めたり，紛らわせることにどれくらい成功していますか。それらを払い除けることができますか。）

⑥ これまで，ミソフォニックな音を理由に，何かをしたり，どこかに行ったり，または誰かと一緒にいたりすることを避けたことはありますか。（例えば，音楽のような他の大きい音を用いるなどして，どの程度回避しますか。）

最後に：もしあなたがミソフォニックな音から逃れられないとするならば，（あなたに）起こりうる最悪なことは何ですか。

記述してください：

このページの参考・引用文献

(1) 榎本理沙・菅原大地：日本語版Amsterdam Misophonia Scaleの作成とその信頼性・妥当性の検討 [ポスター発表]. 日本認知・行動療法学会第50回記念大会, 2024　PDF
(2) Schröder, A., Vulink, N., & Denys, D. (2013). Misophonia: Diagnostic Criteria for a New Psychiatric Disorder. PLOS ONE, 8(1). https://doi.org/10.1371/journal.pone.0054706